秋の結婚式
宇都宮スタッフの伊澤です。
わたしの初めての就職先はとある飲食業の会社でした。
その時の所属店舗のアルバイトさんだった子の結婚式に行ってきました。
その会社では当時女性社員は少なく、配属されてしばらくは、言うなればだいぶなめられていました。
女社員の言うことなんぞ気にくわん。というのも確かにあったのかもしれません。
それでも、当時のわたしはこの店を、この人たちを変えてやるんだ!という熱意を持ち仕事に打ち込んでいました。
わたしの熱意に賛同して、一緒に変革をしよう!と協力してくれた上司の存在があってくれたからでもありました。
また、若い学生さんやフリーターさんのアルバイトさんたちに、いつかここを卒業していち社会人になったときに、ここでの経験で強く逞しく、やりがいを持って生きていくための糧にしてほしいと本気で考えていました。
なぜなら、不甲斐ない自分が学生時代のアルバイト先で、考える営業、仕事をする意義、やりがいを、やはり教えていただける社会人に出会い、働く喜びを知ったからだったのです。
少しずつ、信頼をおいてもらえるようになって、この店をどう変えていきたいと考えているか、話に耳を傾けてもらえるようになって。相談事、仕事の悩み、将来の夢などを、アルバイトさんたちから打ち明けてもらえるようにいつしかなっていました。
ピーク時前には円陣を組んで、今日もやったるぞー!オー!みたいなことが皆でできるくらいになったこと、忙しいオペレーションを乗り切れた後の皆のやりきった晴れやかな表情、悔し涙を流しながら劇的な成長を遂げてゆくアルバイトさんや後輩たちの姿に何度も嬉しさを噛み締めた記憶が今も鮮明に残っています。他人に対して沸き起こった愛おしさと一緒に。
今回の結婚式に呼んでくれた子は、たくさんいるアルバイトさんの中でも、だいぶ個性が強くムードメーカーでもあり、わたしはよくよく叱ったり、調理技術の向上を指導したり、また、たくさん笑わされたりしました。また、教わることもたくさんあったのです。
無邪気で、頑固でもあり、お調子者でよく手も焼いたその男の子は、いまや大きな企業のいち社会人として、結婚式で新郎として、本当に素敵な新婦さんの隣で立派に挨拶をしていました。
退職してもう10年以上が経っている中、様々な形で付き合いを続けさせてもらい、昔の仕事仲間達と共に式に呼んでもらって皆で昔話におもいっきり花を咲かせながらお祝いさせてもらえたことに、ただただ感謝の気持ちでいっぱいでした。
走り回って泣いたり笑ったり、自信をなくしたり、皆の存在に教えられたり助けられたりの繰り返しだった日々が走馬灯のように頭を駆け巡って、温かいもので胸が一杯に満たされていくようでした。
人との出会いで、人は傷つくこともあれば、喜びを知ることもあります。
本気で打ち込むことの中に、のちに繋がるたくさんの幸せのアイテムがごろごろ転がっているんじゃないかってあらためておもえた機会でした。
今わたしはアクアに所属して、日々それぞれの場所で頑張っているだろうお客様に、わずかばかりながらお力添えができることを精一杯、という気持ちでリラクゼーションに取り組んでいます。
あの頃の成功も失敗も、笑顔も涙も、全てが糧となってくれているようにおもいながら。
素敵な秋のあくる日の結婚式でした。
どんなことにでも全力で取り組む姿が文章からも伝わってきて、素敵だと思いました。
本気で打ち込んだ先に幸せがある、そうかもしれません。
でもそういう生き方ってなかなかできることじゃないと思います。
ともに戦う仲間や応援してくれる人がいるから頑張れるのかもしれないですね!